参考資料

社会福祉法人の設立について

社会福祉法人の設立には、所轄庁による認可が必要です。社会福祉法人の所轄庁は、原則として法人の主たる事務所が所在する都道府県とされており、法人が行う事業が法人の主たる事務所の所在する市の区域を越えない場合は当該市となります。

社会福祉法人の設立について

社会福祉法人は、老人ホームの経営等の社会福祉事業を行うことを目的として、社会福祉法の定めるところにより設立される法人です。社会福祉施設の設置についての都道府県知事又は市長の認可と併せて、その社会福祉施設を経営する社会福祉法人の設立について所轄庁の認可を受けることが必要です。
社会福祉法人の所轄庁は、都道府県知事又は市長(法人の行う事業が2以上の地方厚生局の区域にわたった上で、特定の要件を満たす法人は厚生労働大臣)です。

1.社会福祉法人の設立

(1)評議員
① 評議員の員数
評議員の数は、理事の員数を超える数です。理事の員数は6名以上となりますので、評議員は7名以上となります。
② 評議員の選任及び解任方法
評議員の選任及び解任の方法については、法第31条第1項第5号において、法人が定款で定めることとしていますが、同条第5項において理事又は理事会が評議員を選任・解任する旨の定めは無効とされています。定款で定める方法としては、外部委員が参加する機関を設置し、この機関の決定に従って行う方法等があります。
③ 社会福祉法人の適正な運営に必要な識見を有する者
社会福祉法人の評議員については、法第39条において「社会福祉法人の適正な運営に必要な識見を有する者」のうちから選任することとしており、法人において「社会福祉法人の適正な運営に必要な識見を有する者」として適正な手続により選任されている限り、制限を受けるものではありません。
④ 評議員の兼職禁止
評議員は、理事及び監事の選任・解任を通じて、理事等の業務執行を監督する立場にあるため、自らが評議員を務める法人の理事、監事又は職員を兼ねることはできません。

(2)理事
① 理事の員数
理事の員数は、6名以上です。
② 理事の選任及び解任方法
社会福祉法人制度においては、評議員会が必置の議決機関として位置付けられ、理事の選任・解任の決議は評議員会で行うこととなります。 なお、解任については、次のいずれかに該当する場合に限り、評議員会の決議によって、解任することができることとしています。
・ 職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき
・ 心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき
③ 理事の資格要件
理事のうちには、次に掲げる者が含まれなければなりません。
・ 社会福祉事業の経営に関する識見を有する者
・ 当該社会福祉法人が行う事業の区域における福祉に関する実情に通じている者
・ 当該社会福祉法人が施設を設置している場合にあっては、当該施設の管理
④ 理事長の職務及び権限等
理事長は、理事会の決定に基づき、法人の内部的・対外的な業務執行権限を有します。
具体的には、理事会で決定した事項を執行するほか、法第45条の13第4項に掲げる事項以外の理事会から委譲された範囲内で自ら意思決定をし、執行します。そして、対外的な業務執行をするため、法人の代表権を有します。
理事長は、3か月に1回以上(定款で、毎会計年度に4ヶ月を超える間隔で2回以上とすることが可能)、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならなりません。

(3)監事
① 監事の員数
監事の員数は、2名以上です。
② 選任及び解任方法
理事と同様ですが、理事による、監事の選任に関する議案の評議員会への提出に対する監事の同意又は請求については、監事の過半数をもって決定することになります。
③ 監事の資格要件
監事には、次に掲げる者が含まれなければなりません。
・ 社会福祉事業について識見を有する者
・ 財務管理について識見を有する者
④ 監事の兼職禁止
監事は、当該社会福祉法人の理事又は職員を兼ねることができません。

(4)その他評議員・役員(理事・監事)に関する事項
① 関係行政庁の職員が法人の評議員又は役員となることは法第61条に規定する公私分離の原則に照らし適当でないので、差し控えることとなります。ただし、社会福祉協議会にあっては、評議員又は役員の総数の5分の1の範囲内で関係行政庁の職員が、その評議員又は役員となっても差し支えないこととなります。
② 所轄庁退職者が評議員又は役員に就任する場合においては、法人における評議員又は役員の選任の自主性が尊重され、不当に関与することがないよう、所轄庁においては、法人との関係において適正な退職管理を確保することとなります。
③ 実際に法人運営に参画できない者を、評議員又は役員として名目的に選任することは適当でありません。
④ 地方公共団体の長等特定の公職にある者が慣例的に、理事長に就任したり、評議員又は役員として参加したりすることは適当でありません。
⑤ 暴力団員等の反社会的勢力の者は、評議員又は役員となることはできません。

(5)会計監査人
前年度の決算における法人単位事業活動計算書中の「サービス活動増減の部」の「サービス活動収益計」が30億円を超える法人又は法人単位貸借対照表中の「負債の部」の「負債の部合計」が60億円を超える法人は、会計監査人(公認会計士・監査法人)の設置が義務付けられています。

(6)資産
社会福祉法人の設立に必要な資産には、基本財産とその他財産、公益事業用財産(公益を目的とする事業を行う場合に限る。)及び収益事業用財産(その収益を社会福祉事業若しくは公益事業の経営に充てることを目的とする事業を行う場合に限る。)とがあります。
基本財産とは、社会福祉事業を行うに必要な土地、建物等の資産をいい、これらは、法人所有でなければなりません。(ただし、①国や地方自治体から土地や建物の貸与を受ける場合や、②都市部等極めて土地の取得が困難な地域において、国又は地方公共団体以外の者から土地の貸与を受け、その土地について事業の存続に必要な期間の地上権又は賃借権を設定し、かつこれを登記した場合には、法人所有とする必要はありません。さらに、特別養護老人ホームを設置する場合等においては、法人の資産要件について特例が設けられています。)
なお、建物については、国庫補助金、独立行政法人福祉医療機構からの融資など、建設に際して活用できる制度があります。
その他財産とは、施設の運営に必要な資産のことで、法人の設立に際しては、施設の年間事業費の12分の1(介護保険法上の事業等を主として行う法人を設立する場合にあっては、12分の2)以上に相当する額を、現金、預金等で準備しておく必要があります。
公益事業用財産とは、公益事業(公益を目的とする事業であって、社会福祉事業以外の事業をいう。なお、社会通念上は公益性が認められるものであっても、社会福祉と全く関係のないものを行うことは認められない。)の用に供する財産であり、他の財産と区分して管理する必要があります。
収益事業用財産とは、収益事業(法人が行う社会福祉事業又は公益事業の財源に充てるため、一定の計画の下に収益を得ることを目的として反復継続して行われる事業)の用に供する財産であり、他の財産と明確に分離して管理する必要があります。

(7)手続
認可申請の手続きは、設立代表者が、定款、事業計画、予算書、各種書類等を整え、都道府県知事又は市長に提出します。
施設整備の国庫補助、公益補助等の申請は都道府県又は指定都市若しくは中核市に協議することとなりますので、法人の設立手続と並行して手続きが進められる必要があります。なお、施設の建設については、都道府県又は指定都市若しくは中核市の施設整備計画に合致しない限り認められませんので、事前に十分協議を重ねておくことが重要です。
所轄庁の認可がおりた後は、速やかに所管の登記所に登記することにより、法人が成立することになります。

 

2.社会福祉法人運営上の手続

(1)法人の運営に際しては、定款記載事項の変更、基本財産の処分、基本財産を担保に供する等の事態が生ずることがありますが、これらについても所轄庁の認可(又は承認)がなければ認められません。

(2)法人の資産に変更があった場合は毎会計年度終了後3月以内に、名称、理事長、所在地、目的に変更があった場合はその都度、2週間以内に変更登記をすることが義務付けられています。

(3)理事、監事及び評議員に対する報酬等支給基準
理事、監事及び評議員に対する報酬等について、厚生労働省令で定めるところにより、民間事業者の役員の報酬等及び従業員の給与、当該社会福祉法人の経理の状況その他の事情を考慮して、不当に高額なものとならないような支給の基準を定めなければならなりません。
なお、この報酬等の支給の基準は、評議員会の承認を受けるとともに、公表しなければなりません。

(4)社会福祉充実残額・社会福祉充実計画
毎会計年度、社会福祉充実残額(再投下財産額)を算定し、社会福祉充実残額がある法人は、社会福祉事業又は公益事業の新規実施・拡充に係る計画の作成をすることが必要となります。

(5)社会福祉法人が作成する書類等
社会福祉法人は、決算関係書類等を作成し、備置き・所轄庁への届出・公表(インターネットによる)を行うことが必要になります。

(厚生労働省 資料参照)

 

代表行政書士 薦田和典 Komoda

代表行政書士 薦田和典 Komoda

KOMODA Group 代表 / 日本電子申請 行政書士事務所 代表 / KOMODAホールディングス株式会社 代表取締役 等

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